Windows サンドボックス

Windows サンドボックスで GPU が利用できるということなので、確認してみました。

Windows サンドボックスは、Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)から利用できる使い捨ての実験環境です。(ただし、Windows 10 Pro/Windows 10 Enterprise の x64 環境)

テストしたホスト環境は、次の通りです。

  • CPU: Intel Core i7-7700
  • GPU: Intel HD Graphics 630
  • GPU: NVIDIA Quadro P2000
  • GPU: NVIDIA Quadro K2200

デフォルトではサンドボックスは利用できません。「Windows の機能」で「Windows サンドボックス」にチェックを入れて、機能の追加を行います。Windows 再起動後、サンドボックスが利用できるようになります。

 

テストに使った sandbox.wsb ファイルの中身。

<Configuration>
<VGpu>Enable</VGpu>
<Networking>Default</Networking>
</Configuration>

vGPU を有効にしているだけです。

vGPU 利用するためには、WDDM 2.5 以降が必要になります。

作成した sandbox.wsb をダブルクリックしてサンドボックスを起動します。

 

デバイスマネージャー

サンドボックス環境で、デバイスマネージャーを起動すると、ディスプレイアダプターが3つ認識されています。(ホストの3つのGPUが認識されています。)

 

dxdiag 画面(システム)

次にサンドボックス環境で、dxdiag を起動し、ハードウェアアクセラレーションの状態を確認します。

 

dxdiag 画面(レンダラー1)

こちらは、Intel HD Graphics 630 ですが、DirectDraw アクセラレーター、AGP テクスチャアクセラレーターは何故か利用できません。

WDDM 2.6 でした。

 

dxdiag 画面(レンダラー2)

こちらは Quadro P2000 で表示のみのディプレイデバイスとして認識されています。(ホスト側で表示用に設定しているため)

DirectDraw 含めてアクセラレーターが利用可能になっています。

WDDM 1.3 でした。

 

dxdiag 画面(レンダラー3)

こちらは Quadro K2200。こちらも DirectDraw 含めてアクセラレーターが利用可能になっています。

WDDM 2.6 でした。

 

今回のテスト環境で vGPU によるハードウェアアクセラレートが可能だということは確認できました。ただし、それはあくまでも DirectDraw の話。残念ながら OpenGL や OpenCL はダメでした。(もちろん CUDA も)